解体して土地にする ── 実家を取り壊して更地にする判断と費用、税金の変化
更新日:2026-09-13
相談先を種類から探す
解体が合う実家
建物が古く、そのままでは売るにも貸すにも手がかかる場合の選び方です。次のような場合に検討します。
- 建物が傷んでいて、直して住むより取り壊すほうが安く済む
- 古家付きでは買い手がつかず、土地として売ったほうが売りやすい
- 倒壊や外壁の落下など、近隣に迷惑をかける心配がある
- 自治体から空き家の管理について指導や助言を受けた
一方で、解体すると土地の固定資産税が上がることがあり、解体してから土地が売れないと負担が続きます。解体するか、古家付きのまま売るかは、売却の見通しと合わせて決めるのが基本です。
進め方
- 相続登記を済ませる。 解体には所有者の同意が要ります。名義が亡くなった方のままなら、先に相続登記をします。相続人が複数いる場合は全員の合意も要ります。
- 家財を片付ける。 家財が残ったまま解体すると、処分費が上乗せされて解体費が高くなります。遺品整理や不用品回収の業者で先に片付けるほうが、合計では安く済むことが多いです。
- 見積もりを取る。 建設業許可(解体工事業)または解体工事業の登録がある業者に、現地を見たうえで見積もりを出してもらいます。2社以上で比べると、何にいくらかかるかが見えてきます。
- 近隣への挨拶と、ライフラインの手続き。 電気・ガスは停止、水道は工事中に使うことがあるので業者と相談します。工事の音やほこりが出るので、着工前に近隣へ挨拶しておきます。
- 工事。 木造の一戸建てで、家財がなければ1〜2週間ほどが一般的です。
- 建物滅失登記。 取り壊しから1か月以内に法務局へ申請します。土地家屋調査士に頼むこともできます。
費用を決めるもの
解体費は「建物の大きさ」だけでは決まりません。現地を見て決まる主な要素は次のとおりです。
- 構造と広さ。 木造は比較的安く、鉄骨や鉄筋コンクリートは高くなります。木造の一戸建てでは、坪あたり3〜5万円程度を目安に考える地域が多いですが、条件で大きく変わります。
- 道路の幅と重機が入れるか。 前面の道路が狭く重機やトラックが入れないと、手作業の部分が増えて費用が上がります。
- 付帯物。 ブロック塀、門扉、庭木、庭石、物置、浄化槽、井戸、カーポートなど、建物以外の撤去は別途かかります。
- アスベストの調査。 2022年4月から、一定規模以上の解体工事では着工前のアスベスト事前調査が義務になっています。調査費と、見つかった場合の除去費がかかります。
- 地中のもの。 掘ってみて古い基礎や浄化槽が出てくると追加になることがあります。
自治体によっては、老朽化した空き家の解体費の一部を助成する制度があります。条件や受付期間が決まっているので、着工前に市区町村の窓口で確認してください。
税金の変化
土地の固定資産税が上がることがあります。 住宅が建っている土地は固定資産税が軽くなる特例(住宅用地の特例)があり、建物を取り壊すとこの特例が外れます。土地の税額だけを見ると最大で6倍程度になることがありますが、建物分の税金はなくなるので、合計でどう変わるかは家と土地の評価額によります。固定資産税は1月1日時点の状態で決まるため、解体の時期によって翌年の税額が変わります。
相続した空き家の特例。 相続した親の家を、取り壊してから土地として売る場合も、条件を満たせば譲渡所得から最大3,000万円を差し引ける特例の対象になります。相続開始から3年を経過する日の属する年の年末までに売ることなど、期限があります。
注意点
- 解体してから売れないと、税負担が続きます。 先に売却の見通しを立て、更地にした場合の売りやすさを確かめてから解体するのが安全です。
- 古家付きのまま売れることもあります。 買主が自分で解体する前提で買う場合や、古い家を直して住みたい買主がいる地域では、解体しないほうが得なことがあります。
- 業者の許可を確かめてください。 解体工事は、建設業許可(解体工事業)か、都道府県への解体工事業の登録が要ります。当サイトの解体業者の一覧は、各都道府県が公表する建設業許可業者名簿をもとにしています。
- 廃棄物の処理。 解体で出た廃材は、業者が処理の記録(マニフェスト)を残して処分します。極端に安い見積もりは、処分の方法を確かめてください。
相談のときに伝えていただきたいこと
- 実家の場所(都道府県・市区町村)
- 建物の構造(木造・鉄骨など)と、分かればおおよその広さと築年数
- 前面の道路の幅、隣の家との距離
- 家財が残っているか、庭木や塀など建物以外に撤去したいものがあるか
- 解体したあと、売る・貸す・持つのどれを考えているか
よくある質問
解体費はいくらかかりますか
構造・広さ・道路の条件・付帯物で変わるため、現地を見たうえでのお見積もりになります。相談と見積もりは無料です。
家財が残ったままでも解体できますか
できますが、家財の処分費が上乗せされます。先に遺品整理や不用品回収で片付けたほうが、合計では安く済むことが多いです。
解体すると固定資産税は何倍になりますか
土地の税額だけなら最大で6倍程度になることがありますが、建物分の税金がなくなるので、合計でどう変わるかは評価額によります。市区町村の税務担当で試算してもらえます。
解体してから売るのと、そのまま売るのはどちらが得ですか
地域と建物の状態によります。当サイトでは、解体の相談と売却の相談を一緒にお受けできますので、両方の見通しを見比べたうえで決められます。
迷っている方へ
解体は元に戻せない選び方なので、売る、貸す、そのまま持つと見比べてから決めてください。ご相談いただければ、実家の状況に合わせて一緒に整理します。